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日本ODAの基礎知識

 国際協力銀 ODA庁構想再び 官邸主導に外務省危機感
 11月26日(土)付けの産経新聞にODA庁に関する記事が記載されていました。ここで日本のODAに関して言及。
その援助がODAとなりえる定義は以下の三つです。

1、政府ないし政府の実施機関によって供与されるものであること
2、発展途上国の経済開発や福祉の向上に寄与することを主たる目的としていること
3、資金協力については、その供給条件が開発途上国にとって思い負担にならないようになっており、グラント・エレメントが25%以下であること

こんな感じです。グラント・エレメントに関しては後述します。
 ODAには様々な枠組みがあります。二カ国間のもの(日本と中国、日本とタイなど)、国際機関に対する出資・拠出などです。二カ国間の場合、ODAは贈与と直接借款の二つに分かれます。現在、日本のODA資金受入額上位3カ国は中国、インドネシア、タイでほとんど借款で受け取っています。
 日本のODAは財政難のため2000年から縮小してきており、2004年には総額88億9900万ドルで世界2位。(1位はアメリカ)しかし、その28,5%は借款です。(2000年調べ)借款とは、"貸す"、ことです。贈る、あげる、というものではありません。他国のODA給与国の贈与割合はアメリカ99.0%、イギリス95.0%、フランス87,8%、日本49,5%。国際社会の場においてODAは贈与であるべきだという論が主流の中で、日本だけは唯一金貸しをしています。ちなみに、中国からのODA償還額が2004年度は858億7500万円で、初めて給与額を上回りました。これからどんどん中国の返済は拡大していくでしょう。
 ここでグランド・エレメントについて解説しておきます。グランド・エレメントとは一言でいうと"贈与相当部分" のことになります。つまり"融資の優遇度を示す指標"で、贈与の場合にはその指標が100%、民間金融機関と同じ融資条件の場合、0%ということになります。なんか長ったらしいですね。つまり、『利子』です。借款のODAには利子がつきます。つまり日本の28.5%のODAには利子つきで返済しなければならないわけで、その義務をODA資金受入国(これは主に中国、タイなどのアジア諸国ですが)は背負っているんですね。ちなみに利子率を表すグランド・エレメント、アメリカ99,6%(つまりアメリカのODAの借款部分に0,4%の利子がつくということです。しかしアメリカは99%贈与しています)、イギリス100,0%(イギリスは利子無しです!!つまり100%贈与です)、フランス95,6%(もう説明はいいでしょう)、日本86,6%(日本のODA総額約90億ドルのうち、28,5%の約25億ドルに13,4%、約3億ドルの利子がつきます!!)。・・・なんともいえませんね。
 なぜこのように利子付き貸付が多いか、これには「財源の制約」と「小さな政府による援助」という二つの要因があるのですが、「自助努力の重視」に関してはここでは言及しません。「財源の制約」とは何か、これはつまり「利子の利子」が発生するということです。日本のODAの財源は一般会計55.8%、特別会計0.01%、財政投融資34.9%、出資国債0.08%です。この財源のうち34.9%を占めている財政投融資は郵便貯金や年金などの有償資金。つまりこれが「利子の利子」を生み出す原因となっています。これが日本のODAの28,5%を借款にせざるを得なかった理由になります。
 これが日本のODAの基礎知識です。いつまでODA出してるんだ!!と主張する方がおられますが、それは逆に外交戦略上あまりいいことではありません。少なくとも、借款している以上は利子付きで償還されるわけですし、国内の経済にもかなりの効果があるということができます。
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2005-11-27 : 外交・安全保障 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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私生活を脈絡なく綴る
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・まだまだ初心者です。
・米子クライマーズクラブに所属。


○バイク・・・たまにツーリング
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