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パックス・アメリカーナはいつ終焉したか

 1920年代、第一次世界大戦の勝戦国であると同時に本土が直接攻撃されなかったために国土の荒廃を回避できたアメリカは大量生産、大量消費の時代をむかえます。自動車、家電製品を中心に二次産業が発達し、世界経済の中で絶対的な地位を得たアメリカのことを世界はパックス・アメリカーナ(Pax Americana)と呼びました。世界史の常識ですね。
 では、パックス・アメリカーナはいつ終焉したのでしょうか。この問題は少なくとも私の高校の教科書には書いてなかったように思います。まず、第二次世界大戦を見てみましょう。日本は中国と戦い戦力を消耗、ドイツ、イタリアはヨーロッパで戦い戦力を消耗、そんな中でのアメリカの参戦。協商側は消耗しすぎでアメリカに負け、冷戦へと突入する。(アメリカ一国の戦力も当時から大きかったのですが)これも世界史の常識。では、アメリカは現在にはどのような影響をもたらしているのでしょうか。この部分があまり認識されていないように思います。これは戦後のアメリカ外交を見れば面白いことが分かります。
 戦後、冷戦体制の中アメリカは社会主義勢力の軍事包囲網広げ始めました。代表的な軍事同盟は

1、NATO・・・北大西洋条約機構
2、METO・・・中東条約機構
3、SEATO・・・東南アジア条約機構
4、ANZUS・・・太平洋安全保障条約
5、日米安全保障条約
6、米韓相互防衛条約
7、米華相互防衛条約
8、米比相互防衛条約

 この8つです。すごいですねぇ。世界の大半を軍事同盟で結んでいます。これが世界システムやヘゲモニー論のなかでアメリカがその中心部にいると定義されるゆえんです。ちなみに今はいくつか解散されたものがあります。3なんかは今はないです。冷戦の終結前まではすさまじい影響力を持っていたアメリカですが、冷戦後もそんなにこの構図は変わっていません。なにより冷戦終結後、2002年のロシアのNATO準加盟国入りは衝撃でした。かつて世界を二分にして争った相手が今は準同盟国なのです。
 冷戦はもはやほぼ終結しました。中国にしろベトナムにしろ、現存する社会主義国は一国単位では世界にそれほどの影響力を見せ付けることはできていません。北朝鮮には不明瞭な部分がありますが、これもアメリカにとっては大きな障害にはなりえないでしょう。NATO条約、米韓相互防衛条約、日米安保条約によって完全なる包囲網をしいている現状では、北朝鮮は身動きができていないのが現状です。
 このようにみていくと、現在もパックス・アメリカーナのように見えます。現在のロシアとの関係を考えてもアメリカが世界の大半に合法的に介入できる現在の国際情勢は確かに「アメリカの平和」です。しかし、これらの定義はテロという概念を無視しています。テロによる身体への攻撃。それは誰が守ってくれるでしょうか。2001年9月11日、アメリカ同時多発テロはその意味で衝撃でした。誰もテロから守ってくれなかったのです。
 これ以来、現在の安全保障、パックス・アメリカーナを含めた国際関係は至極混乱しています。少なくともこのテロで集団的安全保障などの国家安全保障、戦争は政治の延長と定義したクラウゼウィッツ的な戦争論はかなり衰退してきています。今後どのような国際情勢が訪れるのか、検討する必要があるのではないでしょうか。
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テーマ : 雑記
ジャンル : 政治・経済

2006-01-20 : 外交・安全保障 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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どうぞよろしくお願い致します。
私生活を脈絡なく綴る
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